司法試験刑事系短答平成30年第11問の解説

 問題

責任能力に関する次の1から5までの各記述のうち,判例の立場に従って検討した場合,正しいものはどれか。
1.裁判所は,責任能力の有無・程度について,専門家たる精神医学者の意見を十分に尊重して判定すべきであるから,精神鑑定の意見の一部だけを採用することは許されない。
2.行為者が犯行時に心神耗弱状態にあった場合でも,その刑を減軽しないことができる。
3.犯行時に事物の是非善悪を弁識する能力が著しく減退していても,行動を制御する能力が十分に保たれていれば,完全責任能力が認められることがある。
4.精神の障害がなければ,心神喪失又は心神耗弱と認められる余地はない。
5.14歳の者は,事物の是非善悪を弁識し,その弁識に従って行動する能力が十分に認められる場合であっても,処罰されない。

正答

4

解説

「心神喪失とは,精神の障害により,行為の違法性を認識し(弁識能力),その弁識に従って行動を制御する能力(制御能力)を欠く状態をいう。弁識能力又は制御能力のいずれかが欠けている場合が心神喪失である。また,心神耗弱とは,精神の障害により,弁識能力又は制御能力が(欠如するまでには至らないが)著しく限定されている状態をいう。」山口3版3000/11317

組み合わせではなく,かつ基本的定義のみで正答できることから,消去法ではなく,積極選択を求める問題と思われる。

この問題を受けてやるべきこと

心神喪失・心神耗弱の定義を記憶する。

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