「滋賀県高齢者障害者虐待対応専門職チーム研修」への参加

平成27年3月14日に,「滋賀県高齢者障害者虐待対応専門職チーム研修」に受講者として参加してきました。

県内で高齢者虐待,障がい者虐待への対応を行っている社会福祉士・弁護士の合同研修で,比較的最近発生した関東某県での施設内虐待を題材に,社会福祉士・弁護士の各講師が検討を行いました。

検討に引き続き,参加の社会福祉士から各人の体験に基づく意見や事例の報告もあり,興味深い研修会でした。

毎月1回以上,虐待対応専門職チームとして行政の職員と共に虐待ケースの検討を行っておりますが,基本的に講師やSV側で,すっかり受講側から遠のいてしまっていましたので,久々に虐待について人から講義を受ける良い機会となりました。

「平成26年度地域福祉権利擁護事業専門員研修」講師

2月25日に滋賀県草津市の県立長寿社会福祉センターで行われた平成26年度地域福祉権利擁護事業専門員研修において,講師として講演してきました。

「法的に見る地域福祉権利擁護事業に求められる役割と事務」というタイトルで,私的自治から説明される委任契約の基本についてお話しした後で,地域福祉権利擁護事業の実施に際して,それがどう反映するのかについて説明するとともに,その手順違反により生じるリスクについてお話をしました。
高齢化の進展にともない,地域福祉権利擁護事業(日常生活自立支援事業)の利用者も増加の一途であり,他方で難しい問題も少なからず生じていることから,これまでの福祉的観点だけではなく,資料の保存,物品の預かり・返還時の具体的手続,利用者死亡時の法的処理など,多少つっこんだ制度運営的な観点からのお話にも言及しました。

対象は滋賀県内の市町村社会福祉協議会で自立生活支援専門員をされている方々で,配布したレジュメにびっしりとメモをとって,帰っていただいた方も少なからずおられました。

終了後には,いくつかのご質問や事業見直しへの協力要請をいただくなど,良い時間でした。

滋賀六士会 研修会「成年後見人の職務における実務上の諸問題」講師

さる1月28日に滋賀県草津市のボストンプラザホテルで開催された滋賀六士会研修会「成年後見人の職務における実務上の諸問題」において,講師をしました。
同日の対象は六士業の士業者で,講師は,滋賀県司法書士会から町田一平先生,近畿税理士会滋賀県支部連合会から杉本浩志先生,弁護士会から私でした。

成年後見制度について,第一部では各会の取り組みについて各講師が報告し,第二部ではシンポジウム形式で進行役に中村明宏先生(滋賀弁護士会)を加え,後見業務を身上監護と財産管理に大きく二つに分けた上で,その実際についてお話をしてきました。
身上監護については,住居の確保と居所の指定,見守り,医療同意,延命中止といった後見業務では避けてとおれないシビアな問題について,財産管理については,預貯金の管理,投資・投機取引,不動産の管理,扶養義務の履行,贈与・寄付,相続人としての権利行使,生活保護,後見事務の終了といった基本的事項について報告・議論を行いました。また,マイナンパー制度の開始に伴う変更についても言及がありました。

各会の研修状況等を把握することができ,今後の成年後見の増加を考えると,弁護士会にもより大きな役割が求められることを実感した研修会でした。