南和行「同性婚 私たち弁護士夫夫(ふうふ)です」

オビに「自分らしく生きたいすべての人へ。」(木村草太先生)とあるが,まさにそのとおりの本。「同性婚」というタイトルだが,普遍的な家族の話である。

著者の当事者性と法律家の視点とが相まって色々なことを見つめ直すきっかけを与えてくれる。

「すべての人へ」というのは,マーケティング的にはいまいちだと思うので,「家族について真剣に考えたことのあるあなたへ」おすすめ。

 

※資料集的にも使える。

※次の刷で台湾の話を書き換えることになるかな?

吉田 直可「企業のための情報セキュリティ 情報漏えい&不正アクセス時代の傾向と解決策」

書籍の後ろ半分はオンラインで入手可能な法令・指針・ガイドラインなので,書籍としての密度が低い。

掲載されている17の設例には色々なものがあり,どういう場面で問題が起こるかは把握できるが,対策の既述は抽象的で薄いのでこの本で対応ができるわけではない。オビにある総合的セキュリティ対策の決定版には遠い。

ジャンル的には営業本かな?

岡村聡「20代で知っておきたいお金のこと」

現在の20代が親世代と比較して5000万円のハンディキャップを負っていることから話を始めて,破綻せずに一生涯を送る方法について説明している。

色々な人がこの手の本を書いているが,内容がもっともしっかりしている。

「20代で」とあるが,それより遅くても将来に向かって読んでおくほうが良いだろう。特に,不安定な自由業である我々は。

榊原英資「榊原式スピード思考力」

著者は元大蔵賞財務官・慶應義塾大学教授。

思考を早く正確にする具体的ノウハウを書いている本。

全50項目。

項目を見ると内容は想像が付くので,目次があれば済んでしまう本かもしれない…。

個人的には,「年齢に関係なくいつでも暗記しよう」の項目が良かったので採用している。